コラム

サイレントキラー・歯周病の見逃しがちなサイン

皆さんこんにちは。

山口市中河原町、県道204号線とパークロード近くにある、藤井歯科医院です。

日本人の成人の8割が罹患していると言われる歯周病は、初期症状があまり大したことがなく、静かに進行していくため「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ばれています。

そんな歯周病の初期症状で、代表的なものをご紹介します。

歯ぐきが腫れる、膿が出る、出血する

歯周病は、歯周病菌が歯ぐきや歯周組織に炎症を起こす、細菌感染症です。

そのため、歯ぐきが赤く腫れるという症状が多く見受けられます。

同時に、歯磨きの際に出血することも。

とくに歯ぐきからの出血は、思い当たる方が多いでしょう。

さらに歯ぐきの炎症がひどくなると、歯ぐきから膿が出るようになります。

市販の歯磨き剤に「歯ぐきの腫れ・出血を治す」とうたったものが多いことからも分かるように、歯科医院で治療するほどではないと捉える方もいらっしゃいますが、歯周病はどんどん進行していきます

口臭が強くなる

歯周病の初期症状には、口臭が強くなるということもあります。

これは、歯周病菌が出す「揮発性硫黄化合物(VSC)」というガスのにおいで、一番多いのが「メチルメルカプタン」という種類。

メチルメルカプタンはおならにも含まれ、玉ねぎが腐ったようなにおいを発します。

メチルメルカプタンは毒性が強いことから、口臭の原因となるだけでなく、歯周病を悪化させる要因の一つと考えられています。

ほかにも、卵が腐ったようなにおいの「硫化水素」や、生ゴミやキャベツが腐ったような「ジメルサルファイド」が出ることもあります。

歯がグラグラする

歯ぐきが歯周病菌によって炎症を起こして腫れると、歯と歯ぐきの溝「歯周ポケット」が深くなっていきます。

そして、そこから歯周病菌が歯槽骨まで到達して炎症を起こすと、歯槽骨はやがて溶かされていってしまいます。

そのため、歯を支えきれなくなり、歯がグラグラしてしまうのです。

当然、この状態で放置していると、やがて歯は抜け落ちてしまいます。 日本人が歯を失う原因の1位は、加齢やむし歯ではなく、歯周病であるというくらい、こうして歯を失う方は非常に多くいらっしゃいます。

まとめ

このように、歯周病はむし歯と違ってひどい痛みがない分、歯ぐきの腫れや出血があっても放置してしまう方が多く、気づいた時には歯槽骨が溶けてしまっていた、ということがあります。

こうなると、歯を残すためには、歯石を取るために歯ぐきを切開する手術や、骨を再生させるための「歯周組織再生療法」といった大がかりな治療が必要になってきます。

この方法が取れない場合は抜歯となり、入れ歯が必要になります。

今、歯ぐきに違和感がある方は、なるべく早めに歯科医院を受診して、歯周病を治療することをおすすめします。

初期の歯周病であれば、クリーニングや適切なブラッシングで改善することができます。 とくに問題のない方も、定期的な歯科検診で、お口を歯周病から守っていきましょう。

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